WealthNaviのリバランスの必要性とタイミング

近年は、将来のための資産形成を一般市民自らの手で行うことが求められており、国からもNISAやiDeCoなど、税金面での優遇措置が提供されています。
ただ、投資経験の無い一般市民がいきなり自分で運用するのは難しいのが実態です。

そこで、よく利用されるようになったのが、AIが利用者の資金を運用するロボアドバイザーです。そのロボアドバイザーの中で、最も利用者の多いのが「WealthNavi(ウェルスナビ)」です。

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WealthNaviにおけるリバランス

WealthNaviは何十年も先の資産形成を目的にしていることから、長期的に安定した運用が最重要課題になります。そのため、WealthNaviは的確なポートフォリオを作成し、株式や債券などに分散投資をすることで、リスクの低減化を図っています。

ただ、どんなに優れたポートフォリオであっても、長い年月の間には相場の変動や経済状況の変化などによって、商品の配分バランスが崩れることがあります。バランスが崩れた場合は元に戻す必要があり、それが「リバランス」です。リバランスによって、ポートフォリオを当初の計画通りの最適な状態に戻し、高まったリスクを低減させます。

WealthNaviにおけるリバランスの内容

WealthNaviでは、リバランスを実施しなかった場合のポートフォリオの乱れが公表されています。例えば、リスク許容度「3」における通常のポートフォリオ(商品バランス)は以下になっています。

・米国株(VTI):31.0%
・日欧株(VEA):23.4%
・新興国株(VWO):6.1%
・米国債券(AGG):27.7%
・金(GLD):6.8%
・不動産(IYR):5.0%

仮に、上記のポートフォリオを2008年~2018年の10年間、リバランスをしないまま放置したとします。
その場合、10年後には米国株式の割合が31%から約1.5倍の47.9%まで増えると推測されています。
また、米国債券は27.7%から16.7%まで減ってしまいます。株式は価格の変動が大きいため、この割合のままだとリスクが高くなり過ぎることから、米国株を売却し、米国債券を買増しします。

ちなみに、上記の数値はリスク許容度が3の場合です。
リスク許容度が5の場合は元々株式の比率が高いためにリバランスの必要性は小さく、逆にリスク許容度が低くなると、リバランスの必要性が大きくなります。

WealthNaviにおけるリバランスのタイミング

WealthNaviにおけるリバランスは原則として半年ごとに行われます。
最適なポートフォリオが維持されている時は、リバランスは実施されません。リバランスは最適なポートフォリオの比率との乖離が5%以上になった時に実施されます。

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